
さて、先月5月31日に、中国東北部の遼寧省瀋陽市で開催された日中経済協力会議に出席してきました。中国の中では経済発展の流れから取り残されていた東北部の急成長とその国家戦略は目を見張るものがあります。瀋陽市を訪れるのは初めてでしたが、見渡す限り30階以上の超高層ビルが建ち並び、建設中のビルも多く目にしました。これからさらに国家レベルの開発が進む、高度成長まっただ中の活気のある都市でした。
秋田県では、近年、毎年1万人以上の人口が減少していますが、日本の総人口も今後減少すると推計されています。人口が減少していく中で、国内市場のみでは経済成長を維持することはできません。それに対し、アジアは中国の13億人をはじめ、日本の数十倍の人口を抱え、それが増加していきます。ロシア等の新興国も再び高度成長が見込まれています。こうした対岸の市場をどう取り込んでいくかが今後の秋田の成長のポイントの1つになります。
数年前までは、国内生産を東アジアに移すという事業展開が多かったように思いますが、これからは東アジアを消費地と捉えて売っていく視点が重要になります。
昨年7月に副知事に就任して以来、県内企業をこれまで50社余り訪問させいていただきましたが、中国で事業展開されているところが多くありました。自ら進出する以外にも、委託加工、営業拠点設置等の事例があります。中国の生産技術が日本とほぼ変わらない水準にまで達している業種もあり、日本で製造するメリットは、日本製という安心感やリードタイム・知的財産権あたりではないかというお話しもありました。
とかく、海外展開は空洞化を招くという議論がありますが、利益の薄い生産を続けて市場での競争力が維持できなくなれば、高付加価値の国内生産も続けられなくなってしまいます。
また、秋田から広く海外に出て行くことにより、海外から秋田に来てもらう環境が整い、外国人、外国の物資、外資(要するに人、モノ、金です)が秋田に入ってくれば、交流人口と投資・消費を増やすことになり、人口減少を補うことになります。秋田の国際化があたりまえのように進むよう、企業の皆様の事業展開に合わせた支援策を提案してまいりたいと考えています。
なお、今年9月に、瀋陽市で「第4回中国東北アジア輸入商品博覧会」が、また、吉林省長春市では「第6回北東アジア投資貿易博覧会」が開催される予定で、本県も参加することにしています。両博覧会に県内企業の皆様が積極的に参加されることを期待しています。

